葛藤の雨
うだるような暑さが続く夕方
しとしと雨の音
言葉が私そのものなら
肉体と切り離した 私 が
どこまで行くのか
見てみたい
好きなものを好きなまま毎日愛する
難しいようで簡単で
想うだけならただだけど
想うだけでは伝わらない だから
好きなものを好きなまま
毎日愛するのは
難しい
雨と一緒に葛藤が降る
傘では守れない 雨が
皮膚に吸い込まれて わたしに成る
全てを手に入れることなんて
不可能だ
そして何一つ
私の手には何もなかった
だけど、私はただの肉体
器が動く、最初から肉の塊
ただの、肉塊
言葉がわたし
わたしなら
肉体を動かすためになぜ働く?
もうわたしは言葉だけでいいのに
わたしは言葉になりたい