あの夜は、殺せばいい。
悲しいことに、
いざ書こうとすると、このことに関する心は遠くにあるので呼び戻すのにとても時間が要る様です。
あまり、文章にしたくないのかもしれません。
わたしが文章にしたくないということなど、滅多に無いことなので、自分でも自分の気持ちが迷子なのでしょう。
嘘ばかり、吐いていました。
好きも嫌いも踏みにじられて、履き違えていることにわたしは気づいていないふりをしていたのです。
そこまでして幸せにしがみついていた。
それが幸せなんかじゃ無いことをずっと前から知っていたのに。
わたしの好きと嫌いを大切にされないのは
わたしが大切にされないのと同じことです。
わたしはとてつもなく嘘つきでした。
一生につく嘘を全て吐いたかもしれない程の。
でもそれは今思うと、同じなのかも、しれないね。
愛され方を知らない人は、愛され方を知るまで永遠に愛されません。
愛されたということを知らないので、愛されているということに、気づかないからです。
注いでも注いでも愛情は埋まりません。
際限すら知らないからです。
わたしは自分の知っている最大限の愛し方で世界を愛していたけれど、それでも結局、響かないものは、響かない。見えないものは、見えない。それだけのことでした。